企業が顧問弁護士を付けるメリット
顧問弁護士とは、どのような弁護士か?
貴社には、顧問弁護士は、いらっしゃいますか?
「顧問税理士や顧問社労士はいるけれども、顧問弁護士はいない」という企業様や、「そもそも、顧問弁護士って何?何をしてくれる人?」という企業様がいらっしゃれば、この記事を読んで頂けると幸いです。
顧問弁護士とは、企業との間で顧問契約を結び、顧問料を頂戴して、顧問企業から相談を受けたときには迅速にリーガルサービスを提供する弁護士です。ここに記載した定義は、あくまで筆者の理解を記載したものでしかありませんが、恐らくどの弁護士が読んでも、そう違和感はないと思います。ポイントは、「顧問企業から相談を受けたときには迅速に」の部分です。
「相談が必要になったら弁護士を探せば良い」は、間違い?
ここまで読んで頂いた中で、実際に弁護士への相談が必要になった経験のない方は、「相談が必要になったら弁護士を探すではダメなの?」と思われるかもしれません。
結論は、必要になったら弁護士を探す、というやり方でも結構ですが、貴社のビジネスや貴社の相談事項にマッチする弁護士をきちんと探すのであれば、かなり時間と労力を要するので、「先に弁護士を付けておいた方がスムース」というものになります。
具体的に説明するため、「貴社において、客先に商品を搬入したところ、貴社の従業員が、客先の高価な備品にキズをつけてしまい、客先からクレームを入れられた状況」を考えてみましょう。こうした事案で、しばしば起こるのが、(くせのある)客先から、
- 責任者を連れて謝罪に来るよう求められ、
- 高額な賠償金の支払に応じる旨の記載がある文書に署名捺印を求められ、
- この問題で客先が対応のために時間を取られたとして、営業補償まで求められ、
- 貴社の対応が遅いとして、問い合わせの電話連絡が、貴社に何度もなされている、という状況です。
こうした状況は、弁護士による相談や、弁護士による対応が「直ちに」必要になる場面です。このような状況は、不意に襲ってくるものであるところ、「4」のように客先から対応をせっつかれている状況では、悠長に対応検討に時間を掛けるわけにはいきません。まさに「今すぐ」貴社の対応を決めなくてはなりませんし、貴社としてここで悪手は打ちたくないと思います。
では、弁護士は、すぐに確保できるでしょうか?
インターネットで検索して、何となく良さそうな法律事務所に電話してみたところ、「弁護士は外出中」と回答されたり、弁護士とお話ができても「予定が詰まっており、相談できるのは来週以降」と言われたり、ようやく相談できても「うちでは、その件の対応は難しい」と断られるなど、残念な結果に終わることは、稀ではありません。そうこうしている間にも、どんどん客先からの連絡は来ており、客先の怒りも増幅していきます。つまり、「相談が必要になったら、弁護士を探す」というやり方では、不意に生じる相談が必要な状況に迅速に対応できないことが多く、結果として、貴社の利益を害することに繋がりかねません。
顧問弁護士がいたら、事態はどうなるか?
では、貴社に顧問弁護士がいたら、どうでしょうか?
上記の設例において、客先からの「1~4」の要求に対し、貴社の対応のスムースさは、大きく向上すると思います。
まず、貴社から顧問弁護士に対し、直面している問題状況について相談したい旨、電話や電子メールで連絡を入れると、顧問弁護士は、さほど時間を空けずに、打合せの機会を設定します。そして、打合せにおいて詳細な事情を確認した上、すぐに対応のアドバイスを提供すると思います。少なくとも、筆者は、顧問先企業様からのご相談がある場合には、そのように対応しています。
そうすると、貴社としては、トラブル発生後、弁護士を探すのに当てていた無駄な時間を貴社の対応検討に当てられ、更には、具体的な対応実行へ移ることができるわけです。上記の設例でいうならば、客先からの「1~4」の要求に対し、
- 法律的に理由のある要求なのかどうかを検討し、
- 法律的に理由がないものであったとしても、
- 事態の鎮静化のためどこまでならば応じるか、
- 今後の客先とのやり取りについては対面にするのか文書にするのか、
- 窓口は企業の従業員が務めるのか顧問弁護士が事案対応を受任して窓口を務めるのか、
について、貴社と顧問弁護士の早期の打合せにより決定し、そこでの決定に沿ってその後の実行へ移っていくことができるわけです。貴社として判断に迷いがなくなる上、トラブルの早期解決にも繋がり得ると思います。
以上より、顧問弁護士がいることで、貴社を不意に襲う法的な問題について、早期に貴社から相談に乗り、貴社から不安を取り除くことができ得るのであり、こういった即座の対応、明確な方針提示を貴社にもたらせる点が「メリット」です。法律は、日常生活のあらゆる面に関係しますので、誰でも不意に法的な問題に遭遇することがあります。そのような問題に備えて、予め顧問弁護士を付けることをお勧めします。
顧問弁護士をお探しであれば、宮武国際法律事務所まで
貴社において、顧問弁護士を探されているときには、一度、弊社の顧問契約をご検討頂けますと幸いです。
弊所は、企業のご相談・ご依頼のみをお引受けしている、さいたま市大宮区所在の法律事務所です。国内ビジネスに関するご相談のほか、海外ビジネスに関するご相談にも乗れるところに強みがあります。どのお仕事も、迅速な対応・丁寧な説明・精緻な文書作成を心掛けています。
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なお、関連記事として、「顧問弁護士はどうやって見つけたら良いのか?」、「顧問弁護士を選ぶ際の確認ポイント」も併せて確認頂けますと幸いです。